2011年わが社の経営戦略 世界へ出て競争する

昨年の盤業界の動きとしては、一部の部品関連が若干良かったが、公共事業は伸び悩み、建築業など民間企業もあまり良くなかった。当社の業績は、08年10月期の連結売上高130億円がピークで、その後下がったが、赤字にはなっておらず、昨年は3DのCADシステム、配電盤工場の設備機械などに数億円を投資した。様々な新しい分野の開発要件が目白押しで、この投資がコア技術の開発などに結びつく。

当社の特徴としては、(1)大手顧客と商社を通さずに直接取引していること(2)世界中にネットワークがあり、グローバルな営業戦略が立てられること(3)ロボット、制御、機械などを全て手がけることができ、開発部隊も持っていること―がある。

国内市場がジリ貧で空洞化が進む中、こうした特徴を持って海外に出て行かないと、競争に生き残っていけないと思う。どこも手掛けていないような技術・製品を開発し、配電盤についても世界へ出て競争する。現地生産を除いた国内の工場からの輸出比率は50%位だが、今後はもっと高くなる。中国、韓国、タイ、インドなどの景気はかなり戻っており、米国も言われるほど悪くはない。

当社は米国、中国、タイに現地法人があり、自動化システムを設計、製造しているが、今後はアジアなどの他の国にも拠点を設けロボットシステムなどを拡販していく。

国内では盤の標準化を進めたい。今は、中に入れる機器のサイズなどがバラバラだが、当社では機械、電機、ロボット、配電など全てが扱えるので大きさ、色などをあらかじめ揃えておき、細かい打ち合わせなしで、即納できる体制を整える。

国内外で実力を蓄え“世界ナンバーワンのエンジニアリングメーカーを目指す"というモットーを実現したい。11年10月期の売上高も2桁はアップしそうだ。

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