我々に関係の深い工作機械業界は、昨年11月辺りから落ち着きを見せている。原因は内需の動きが鈍くなってきたことや、円高の影響が海外向け物件に及んできたことなどが挙げられる。今年は工作機械業界でも、例えば円高に上手く対応できるところは伸びるものと予想され、分野ごとで感触が違ってくるだろう。
一方、当社は医療向けのフットスイッチが下期から大きく伸長しており、安定した動きとなっている。工作機械関係は、出荷ベースがかなり回復し、リーマンショックの少し前の状況に戻ってきたが、今後の不安要素はやはり円高の影響だろう。
今年注力したい点は、医療機械向けフットスイッチをグローバルで拡大展開することだ。この分野はまだまだ伸びる要素があるので、海外規格に対応するとともに、多品種・小ロットでの対応も行っていく。
産業用フットスイッチは、より安全面を充実させ海外向け需要に対応すると同時に、より輸出をスムーズに行うため、TUV認証品である「SM2形」シリーズをCE指令に適合させ、昨年12月から出荷を開始した。
「安全」を最大のテーマとした製品ではテープスイッチ、マットスイッチの需要が拡大しており、今後も注力していきたい。
テープスイッチは、自動扉の挟まれ防止用途や、自動搬送機械分野などで需要が拡大している。特に自動扉などは挟まれを検知するセンサのほかに、テープスイッチを備え付けることで2重の挟まれ防止機能となり、安全面から需要が増加している。
今後も国内生産のメリットを活かし、多品種・小ロットなど顧客からの細かい要望に対応するとともに、商社の協力を得ながら顧客との絆を強化していきたい。