デジタルは、アジア地区の戦略強化と、シュナイダー・グループのシナジー効果により、15年度に売り上げ倍増を目指す。
昨年、制御機器市場が回復したことに伴い、同社の売り上げも国内で大きく回復、さらに海外では韓国、台湾でのシェアが急拡大している。同社ではグローバル展開を加速させており、今年は中国市場への本格参入を行う。
同社は、シュナイダー・グループの中でコンピテンスセンター的役割を担っており、これまでも中国市場で営業・マーケティング・開発活動などを活発化させてきた。今後も中国の経済成長は鈍化しないと見ており、近々にも中国に新しいセンターを構築する計画で、営業・マーケティング活動を推進すると同時に、中国市場に合った製品の開発も行っていく。
さらに、経済が急成長しているインドでの事業拡大も図る。同社ではアジア市場に関して、日本を中心に1つのグループ市場として捉えており、グループ全体として新たな事業戦略を構築し積極展開していく。
欧州はEUを中心に展開しているが、今後は東側にも事業を拡大し、米大陸では南米での事業拡大を図る。
海外では同社「Pro―face」ブランドの認知度が高く、知名度を活かすとともに、各エリアの要求に対応できる製品を出していく方針で、シュナイダー・グループの中核として、グローバル展開している強みを発揮していく。
一方、国内では、表示器と高度化した各種機器をダイレクトで接続し、機器の有効情報を最大限に活かす「コクピットソリューション」などを拡大展開する。すでに昨年から同ソリューションが実体験できる展示会を全国で開催しており、好評を得ている。また、協業も視野に入れており、例えばロボットやモーションコントロール分野など、ソリューションを生み出せる可能性がある場合、コラボレーションを推進する。
また、同じシュナイダー・グループのシグナリング機器メーカー、アローと4月1日付けで合併することに合意しており、今後、アローと開発・生産・販売においてシナジー効果を出していく。特にこれまでアローが築いてきた販売網などを活用するとともに、表示器とシグナリング機器を融合した新しい製品の開発も行っていく方針である。