IDECは、30Wタイプでは業界最高クラスの電源効率90%の高効率を実現した、建物空間用途向けオーダーLED照明「LEDベースライトライン形」=写真=を開発、このほど今年4月に開業されるTIS(藤宮宏章社長)の大型次世代型データセンター「GDC御殿山」(東京都品川区、総面積約2万平方メートル)に納入した。
同社の建物空間用途向けオーダーLED照明は、個々のユーザーに最適の照明をデザインし、LEDデバイス/LED電源/制御/設計など、同社グループのLEDライティング技術を結集、省エネ・CO2削減とともに人に最適な照明空間を実現している。
今回開発・納入したオーダーLED照明は、30Wタイプで業界最高クラスの電源効率90%(同社従来製品78%)の高効率を実現した小型(同容積比30%減)の定電流電源を搭載。さらに、従来のツーコンバータ方式に換え、ワンコンバータ方式を採用することで高効率実現とともに高調波規制やPSEにも対応する。
今回、GDC御殿山に1200ミリ長のライン形LED照明を最長15・6メートル(13本)までシームレスに設置し、サーバルームの最適配光を実現。
合計では1800平方メートルのサーバルーム全域へ基本形449台を設置した。シームレスな配置を実現するため、システム天井・Tバーへ簡単に取り付け可能な金具も開発した。
高輝度・高効率のサンシャインLEDデバイスを合計7184個(19万3968個LEDチップ)を使用。サーバルームに最適な明るさ、色温度、演色性を実現。従来の蛍光灯と比較し省エネとともに4万時間という長寿命を実現した。
TISは、設備の安全性・堅牢性、クラウドなどのサービス発信とともに、グリーン志向を基本コンセプトに次世代型データセンターを建設している。GDC御殿山は、サーバルーム全域へLED照明を採用するほか、人感センサや消灯制御システム、太陽光発電、地中熱利用、外気冷房など各種の環境技術を装備、業界最高水準の環境配慮型データセンターとして機能する。
TISは、09年にも大阪・心斎橋のデータセンターにIDECのLED照明を採用している。IDECのオーダーLED照明を採用することで、省エネ化やCO2排出量・環境有害物質・産業廃棄物の削減(蛍光灯の水銀シャットアウトと廃棄)を可能にした。
TISの構築責任者は「照明としての性能(効率・輝度)、サーバルームへの設置適用、コスト、意匠性などを総合評価し、IDEC製を採用した」とコメントしている。