謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
年頭に当たり、平素より日本配電制御システム工業会にお寄せ頂いております皆様の温かいご指導とご支援に対し、心から御礼申し上げます。
2010年は、欧米の景気対策などの一環として認容された通貨安のしわ寄せによる秋口以降の円高の進行、尖閣諸島における中国漁船の海上保安庁巡視船への衝突に端を発したレアアース輸出規制など中国の対日強硬姿勢の顕在化、北朝鮮の韓国ヨンピョン島への突然の攻撃など、わが国の安定した経済活動の前提となる外交や安全を揺るがす大きな事件が多発しました。
このような中でリーマンショック後、回復に向かいつつあったわが国の経済も、足踏み状態に転じており、回復の足取りが窺えません。
このため、国内の設備投資に大きく左右される建築関連盤会員は、先行きに対する不透明感に加え、受注減に伴う価格競争から総じて厳しい経営環境が続いています。一方、公共投資の減少や日本の産業構造の転換に対応すべく、過去に蓄積した配電制御システムの技術を応用し、太陽光発電関連設備、省エネ、環境関連分野などの事業拡大・強化に乗り出している会員も増え始めています。
当会としては、建築関連盤の技術力向上に向けた調査・研究・標準化及びその普及に加え、制御関連盤の調査・研究及びその普及にも着手していますが、時代の変化に対応するため、一層その速度を速め、会員企業の技術力の向上に役立つ情報の提供や規格・基準作りに取り組んでいきたいと思います。また、新法人への移行については基本的な方向付けを行い、移行認可に向けて法律に則ったガバナンスを確保するため、定款など規程類の整備を図ってまいります。
皆様におかれましては、経済環境が厳しい中で経営基盤の強化のため、何かとご苦労が多いかと存じますが、引き続き一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。
結びに、皆様方のご健康とご多幸をお祈りしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。