2010年8月期決算は、計画通りに増収増益となり、売り上げ、利益ともにピーク時の75%程度まで回復した。今期は決算期変更により、10年9月から11年2月までの6カ月の変則決算となるが、その次の12年2月期決算では、年間で前年同期と比べて5~7%ぐらいは伸ばしていきたい。今年は「存在感の向上で収益改善」をスローガンに、中国拠点の機能強化、グループ会社の六合システム電子工業との連携強化を中心に構造改革を進めていく。
中国では昨年6月に上海事務所を設立、昨年は準備段階として条件整備を行ってきたが、今年は次の展開への活動投資を実施する。中国では基本的には、国内で取引のある日系メーカーの中国拠点に対してサポートを行っていく方針だが、情報を収集、現地メーカーなどとの取引も検討する。
今後数年は中国事業の基盤を固めるために、迅速に要望に応えられる体制を整え、サービス強化を図り、上海以外の拠点設置も検討する。また、親会社の岡谷鋼機は既に数カ所の中国拠点を持っているので、事業展開の過程で連携する予定だ。
六合システム電子工業はメーカーとして、開発技術部隊の人材がいるので、本社に取り込むことで、より高機能のモジュール化、ユニット化、技術サポートが行えるようになる。共同での製品開発にも注力、データ処理装置関係の新商品も間もなく発売する予定だ。
その他、リーダー職らによるOJTなどで顧客が何を求めているか核心を聞き出し、新しいビジネスを提案できるような人材を育成していく。
これらの施策で当社の機能を向上・拡大し、顧客からの信頼、取引メーカーからの信頼をより厚いものにする。さらに5月には取引先メーカーなどを集めて展示会を開催。変革の時代に、企業価値を高めて乗り切る。