日本電気制御機器工業会(NECA)は新年賀詞交歓会を、東京・浜松町東京會舘で20日開催した。
あいさつに立った舩木俊之会長は「当工業会の2010年度上期の出荷額は、08年度上期以来四半期ぶりに3000億円を超え、リーマンショック前の水準に対して95%まで回復してきており、最悪期は脱したと言える。10年度出荷見通しは当初より500億円増加の6200億円と、前年度比135%を予測している。これは3年ぶりの6000億円超えで、特に輸出は07年度を上回り、過去最高の見通しとなるなど、持ち直しが鮮明となっている。
NECAでは、製造業を取り巻く環境の変化に対して、今後のNECAはどうあるべきかを具体的に示す『NECA将来ビジョン』の策定を進めている。昨年経済産業省が発表した『新成長戦略』の中での、これからの日本に必要な成長分野として、グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー分野、成長著しいアジア経済の外需を取り込む分野にはNECAが大きくかかわってくる。グリーン・エネルギー分野では、温暖化対策への取り組みや環境にやさしい制御機器製品の提供を進め、またアジア経済の活動支援としても工業会として貢献していける分野である。これらを盛り込みながら『NECA将来ビジョン』を本年完成させ、さらに魅力ある工業会としての活動、体制見直しなどを図っていきたい。
NECAでは、11年度中に一般社団法人への移行を目指し、今年5月の総会で定款変更などを提案する予定である。経済環境は先が読みにくい面があるが、制御機器業界のさらなる発展に、ご支援、ご協力をお願いしたい」とのべた。