昨年以降、制御機器市場は回復傾向を示しているが、物件あたりの受注金額が少なく、仕事が下請け業者まで回らないケースが出ており、一次店と二次店との差が出始めるなど、二極化現象が顕著になっている。
こうした状況下、弊社では数年前から先を見越した事業戦略の徹底と、顧客とメーカー双方から信頼される技術商社としての強みを発揮した結果、業績は順調に推移しており、今期の目標である売上高150億円、経常利益10億円達成に向かって邁進している。
最近では、リニューアル物件が伸長しているほか、相談物件や新規案件を多数いただいており、技術陣が東奔西走している状態である。今年は下期から設備投資が活発化するものと期待しており、今後も顧客とメーカーに信頼されるとともに、業界がさらに発展するようのぞんでいきたい。
一方、今年の弊社のサブテーマとして「徳目追求」を掲げることにした。徳とは、人間の持つ気質や能力に、社会性や道徳性が発揮されたもので、徳目とは、徳を細目に分類して列挙したものである。儒教では「仁・義・礼・智・信」、古代ギリシャでは「知恵・勇気・正義・節制」、キリスト教では「信仰・希望・愛」などが挙げられ、昔から道徳の基本とされるものである。
さらに徳目は、人間の奥行きを表し、日本の文化の基本となる要素である。人間社会においても「礼に始まる」と言われるように、あいさつがきちんとできるような人でなければならない。また、徳を備えた人でなければ企業やビジネスは成り立たないだろう。徳目を追求するように、高い文化性を備えた企業人、質の高い企業像を目指し、今年も弊社が一貫して取り組んでいる長期テーマ「顧客感動」の成就に向け、歩んでいきたい。