分岐点

日本電気制御機器工業会商社委員会が昨年実施した顧客満足度調査によると、「営業に期待する能力」について、顧客は「コストダウンの提案」「最新技術情報の提供」「生産性向上への提案」を求めていることがわかった。これらの要望は、多数の仕入先と幅広い情報を持つ商社の価値を認めている証左でもあり、大切にしたい客先である。

実際の現場を知りたくて、商社の営業担当者に同行し顧客を訪問した。現在使っている装置のコストを下げる提案が目的であった。CCDカメラ、センサー、表示器、警告灯、制御盤のシステムを持ち込んでの説明に、顧客は訝(いぶか)しがっていた。顧客が想像していたセンサーとは別の製品を提案したからである。

営業担当者は日頃付き合いのある技術者に相談し、各種類を比較検討した結果、最適なセンサーを持ち込んだだけに自信があった。顧客もしだいに効能を認めるようになり、「このようなセンサーがあるとは知らなかった。以前に相談したセンサーメーカーも教えてくれなかった。装置自体も現行より価格が安い」と顔をほころばせる。そして、その場で発注を約束した。

情報は顧客に使ってもらって初めて生きるものである。インターネットで製品情報を入手し易くなったが、顧客の技術者は検索と製品の比較検討に多くの時間を消費できない。その代行を担えるのは、やはり商社しかない。商談後の営業担当者の顔がやたら輝いて見えた。

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