安川電機は、独自の電気自動車(EV)用モータドライブ「QMETドライブ」にSiC(シリコンカーバイド)を採用した「SiC―QMET」を開発した。
ロームが新規開発したSiC―トレンチMOSFETとSiC―SBD(ショットキーバリアダイオード)などのデバイス技術と、安川のドライブ技術を融合させた新しいコンセプトのEV用モータドライブである。
「SiC―QMET」は、安川独自の電子式巻線切り替え技術を搭載した「QMETドライブ」をベースに、従来の電子式巻線切替で用いていたモータ内蔵のシリコン製IGBTとダイオードをSiCに置き換えるとともに、SiCの高温動作特性を活かし、モータの冷却構造の簡素化と小型化、更なる高効率化を実現。
また、モータ駆動用のインバータの主回路も全てSiC化し、大幅な小型化・高効率化を実現している。これにより、モータの電子式巻線切替部の体積及びインバータの体積を従来の2分の1以下とし、変換効率を2%向上している。