日本配線器具工業会(芳野直之会長)は、「EV(電気自動車)普通充電用電気設備の施工ガイドライン」を新規に制定する。EV車の本格普及期を迎え、差込接続機や住宅用分電盤に関する選定・施工を中心に電気設備業者、電気工事業者が拠りどころとなる技術資料としてまとめる。
電気自動車、プラグイン・ハイブリッド車などEV車を自動車メーカーは相次いで発売する。EV車搭載の蓄電池充電には、公共施設、オフィス、住宅などで低圧屋内配電設備が必要である。この設備は、高容量負荷、定電流連続負荷、高頻度使用、屋外使用などの特徴を持つ大容量の負荷設備であり、配線器具業界にとって市場拡大につながる。同工業会では、給電設備には相応の電気的・機械的耐力が必要なことから、条件に適合する差込接続機や住宅用分電盤の選定と施工、施設方法を明確にし、電気設備設計者、電気工事業者の実務に寄与する技術資料として業界規格を制定する。
主な内容は次の通り。
【幹線及び分電盤】EV充電用分岐回路の適用遮断器、分電盤内の構成、地絡保護協調上の注意、過電流引き外し特性変化への配慮、幹線設計と分電盤の選択
【配線設計】電線の太さ、受口の数、接地配線、手元開閉器の施設
【EV充電装置】EV普通充電設備の種類、コンセントの極配置、地絡保護、水の浸入保護、コンセント等の施設方法、など。