産業用フットスイッチのトップメーカー、国際電業(名古屋市昭和区円上町27―14、TEL052―871―6621、古川長武社長)は、保護構造最高クラスIPX8へグレードアップした完全防水型標準品を業界で初めて市場に投入し、フットスイッチのシェアアップを図る。防水タイプ全機種をIPX8への改良新型と、新規にアルミダイカスト製の小型機種を今月末に一斉発売する。さらに、樹脂製小型多連タイプを今年度上期中に発売し、完全防水型のラインアップを強化する。
産業用フットスイッチは近年、足だけでなく肘や膝で動作させるなど利用の仕方が多様になり、用途も広がりを見せている。用途によっては過酷な環境に耐え得る製品仕様が求められている。
そのため、同社は耐性を高めた粉塵・浸水のIP67をシリーズ化し標準品としてSFA、SFU―1Wなどを発売しているが、IPX8は特注品対応としてきた。
しかし、医療機器、洗車機、食品加工機械、船舶用機械、油圧機械、木工機械、散水機器、計測機器などの業界では完全防水のフットスイッチを標準装備する方向に進んでいる。
こうした市場動向に対し、同社ではいち早く、保護構造最高クラスIPX8の標準品を市場に投入する方針で臨み、全機種を水深1メートルで1時間耐え得るよう改善・改良したもの。
現行の防水タイプをIPX8へグレードアップした完全防水タイプ、新開発のアルミダイカスト製小型SFVA―1W、医療機向けSFAタイプの後継機種とする樹脂小型多連タイプを相次いで市場に投入し、完全防水タイプの市場を拡大する。
「完全防水タイプの標準品はまだ市場に出ていない。先陣の有利性を活かして販売し、フットスイッチのマーケットシェアを10ポイント増加させたい」(近藤拙朗取締役営業部長)という。