横河電機は、ネットワークベース生産システム「STARDOM(スターダム)」=写真=の発電分野向け専用モジュールを発売した。また、STARDOMの監視・制御ソフトウェア(SCADA)「VDS/ASTMAC」など関連ソフトウェアの機能強化版も同時に発売した。
価格は1セット50万円から。2011年度2500台、12年度3000台の販売を計画。
追加したモジュールは、中小型ターボ機械(蒸気タービン、水力タービン、コンプレッサーなど)を制御するために必要な高速演算処理・高信頼性を実現した「高速プロテクションモジュール」と、風力発電設備の羽根(ブレード)の低速回転時においても高精度に周波数を測定できる「周波数入力モジュール」の2種類。
高速プロテクションモジュールは、中小型ターボ機械の回転数を制御するサーボモジュールと、ターボ機械を保護するために回転速度超過などの異常を検知するもの。周波数入力モジュールは、風力発電設備を、微風域から強風域まで安定した制御を行うために、ブレードの低速回転時(0・1Hz以上)でも高精度(誤差プラスマイナス0・1%)に回転数を測定する。
一方、「VDS/ASTMAC」は、Windows7に対応し、最新のOS環境でエンジニアリング・操作・監視が可能になった。
また接続機種には、昨年11月に発売した業界最速の演算処理速度をもつレンジフリーコントローラFA―M3Vを加えるとともに、FA―M3シリーズのエンジニアリングツールであるWideField3の信号名定義情報をVDS/ASTMACに取り込めるようにしており、最新で最適な中小規模生産システムを構築することが可能になっている。