安川電機は、高圧インバータ「FSDrive―MV1000」=写真=を、21日から順次販売を開始する。標準価格は500万~8000万円。2015年度に1300台を販売し、グローバルシェア10%を目指す。
新製品は、直列多重高圧インバータと低圧インバータの両方の特徴を合わせもった、全く新しい世界最小サイズの高圧インバータ。
薄型の3レベル単相出力パワーセルの開発とシンプルな回路構成により、同社同一製品比で約60~30%の大幅な小形化を実現し、3・4・6kVでは世界最小サイズで超省スペースとなっている。
また、冷却ファン・パワーセルを薄形に改良し、盤高さを低くすることで、制約のあるスペースにも容易に据付けでき、標準コンテナでの輸送も可能にした。
さらに、電源や負荷の変動に左右されない機能を搭載することで、電源変動や負荷変動に強く安定した継続運転を実現でき、入力・出力とも正弦波のため電源への影響が少なく、現在使用中の商用モータをそのまま使うこともできることで、新設・既設設備にかかわらず、安心・容易に導入可能。機種は2・4kV~11kVの入出力電圧が完備し、世界中で使用できる。
そのほか、広い回転域で約97%の高い電力変換効率を維持しながら、電源力率も0・95を確保しており、無駄なエネルギー消費を防げる。同社の低圧インバータA1000と同じ操作パネルの使用により、低圧インバータと同じ感覚で、操作、設定が容易にできる。調整・保守作業をサポートするエンジニアリングツール「Drive
Wizard
Plus
MV」を標準装備することで、調整、保守管理が簡単に行えるなどの特徴を持つ。主な用途は、ファン、ブロワ、ポンプ等の風水力応用機械、押出機、バンバリミキサ等の定トルク用途、コンプレッサ等専用機械など。