そして、作業者が危険な状態になるのをこのセーフティコントローラに知らせる機能を安全対応の入力機器が担っており、その代表的な商品がセーフティライトカーテンである。
セーフティライトカーテンは、危険源に人が近づいた際存在を検知するために使用されるが、これまでライトカーテンの市場では、フル機能を搭載した高機能タイプしかなかった。簡単な進入存在検知のみを行いたいというニーズでは、導入時の工数や投資コストが障壁となり、採用しづらいという課題があった。
オムロンはこのほど、既発売の国際安全規格対応の高機能セーフティライトカーテン形F3SJ‐Aシリーズをより手軽に使えるように、新スタイルの形F3SJ‐E/Bシリーズを発売した。
新シリーズは、セーフティライトカーテンの基本機能である「人を検知したら、安全に機械を停止させる」ことをシンプルに追求しながら、設計/取付/調整にかかる工数の大幅な削減を実現した形F3
SJ‐E(EASYタイプ)と、形F3SJ‐Eをベースに、複雑なアプリケーションにも対応可能な直列連結やミューティング機能搭載した形F3SJ‐B(BASICタイプ)の2タイプがそろっており、用途に応じて選べるラインナップとなっている。
これにより、今まで導入時の工数や投資コストが障壁だった製造現場や機械装置において、最適なセーフティライトカーテンの選択肢が広がり、機械装置の安全化が容易になる。
形F3SJ‐E/Bシリーズには、特長が大きく2点ある。
1つは、応答時間の固定化である。危険源からセーフティライトカーテンを設置する安全距離の計算に必要な、セーフティライトカーテンの応答速度を15msに固定化することで、セーフティライトカーテンの長さや直列連結数(連結可能はBASICタイプのみ)などでの条件に左右されていた取り付け位置を変更させる必要が無くなり、設計時の安全距離の計算と図面の設計工数を削減できるようになった。
もう1つは、専用金具により取付工数を2分の1(当社比)で導入時間の削減を実現した。
本体アルミフレームにワンタッチ取付可能な新しい取付具により、治具への取付を容易にする。また、本体に内蔵している光軸ズレを表示する調整用LED表示灯と本体に取付可能なレーザーポインタ(別売)を用いることで、これまで時間がかかっていた光軸調整工数を大幅に削減。
また、機能をシンプルにしたことで配線本数を削減(EASYタイプのみ)され、セーフティライトカーテンの取付全体にかかる工数を当社従来品比で2分の1に削減した。