まず危険な箇所(危険源)に直結する出力部の安全が重要である。
サーボ、インバータ関連のモーション機器は、動力源のコントロール機能を有している。その動力源が作業者にとって、危険な状態になる一番の要因である。適切に動作を停止し、作業者の安全を確保しなくてはいけない。また、そのような背景を考慮した規格としてサーボ、インバータには、IEC61800‐5‐2というモーションに関する機器を対象とした安全規格がある。その規格で定義されている代表的な機能の一つはセーフトルクオフ:SafeTorqueOFF(STO)である。
今までは作業者の安全確保をするために、サーボモータで動作している機械を緊急時に停止させる際、コンタクタでドライバの電源を遮断し、モータを止める方法があった。
この方法は、確実に遮断できるもののコンタクタで切断するため、ドライバの故障を誘引し、停止した後の復旧時間がかかるという課題があった。
この課題をドライバ自体が安全に関する機能を有することにより、コンタクタで切断することなしに、安全確保を実現した。
そのセーフティ機能の一つが、STOである。この機能は、動力源の電力供給を切断することにより、安全になる。つまり、モータはエネルギーなしに危険な状態にはならないような機能をドライバ自身が有している。(※注1)
コンタクタをなくしたことで、遮断によるドライバの故障を減少させ、停止した後の復旧時間も大幅に短縮できるようになった。オムロンでもこのSTO機能を内蔵したACサーボモータ/ドライバ
OMNUCG5シリーズを準備している。