受・配電盤、制御盤・システムは、社会インフラ、民間設備が主な市場となるため地域の電設工事業、製造業に密着し、企業は全国に分散している。東北地方太平洋沖地震で被害を受けた企業はそれだけ多い。
JSIAの東北6県の正会員企業は30社。現在、情報収集に取り組んでいるが、電話回線の不通などにより、18日時点でまだ10社と連絡が取れない。
現地情報を総合すると、従業員の安否確認は大半で取れているが、一部で不明者も出ているもよう。
また、建屋の倒壊はないが、外壁などに亀裂が入ったりしている。生産設備に関しては配管、板金、ハンダ槽、クレーン、CAD設備などが破損している。製品の損壊も出ている。
インフラ関係では電気、ガス、工業用水、重油の停止が続いている地域もある。
各社とも操業の再開に向けて全力で取り組んでおり、青森県、山形県、その他の県でも被害の少ないところではすでに生産を開始、ないしは生産を他の工場に移している。
ただ、大半で休止状態にある。生産再開について「10日後」、「1~2カ月後」、「目途が立たない」、「材料確保ができない」、「外注先が被害」といった状況である。
物流停止が原因で、生産停止や遅延にも追い込まれている。多くが「燃料不足による資材入荷と製品出荷の停止」に直面している。
こうした苦境に対し、懸命な取り組みが行われているが、休業から復興にかけて要する経済面での負担は今後増えていく。
そのため、各社とも電気、ガスはもとより幹線道路などインフラの早期復旧を期待するほか、休業補償、災害補償、長期返済制度の融資など金融面からの支援を求めている。
JSIAでは広報体制を強化し、被災地会員の状況把握に努める一方、政府の東北地方太平洋沖地震による中小企業対策、災害復旧貸付などの金融支援策に関する情報の提供に全力で取り組んでいる。