UPSのバッテリバックアップ機能は5~10分程度であるのが一般的で、長時間にわたる計画停電に対応する仕様になっていないことから、日本電機工業会(JEMA)は計画停電に対する汎用無停電電源装置(UPS)の取り扱いについて注意を呼びかけている。
【計画停電時の対応】
(1)停電前にUPSに接続されている負荷装置、各種機器を停止する。
(2)負荷装置、各種機器が完全に停止したことを確認のうえ、UPS本体を停止し、停電中にバッテリーが放電しないようにする。
(3)停電終了の後、UPSを起動し、UPSに接続されている負荷装置、各種機器を復帰させる。
【長時間停電の影響】
(1)計画停電前にUPS本体を停止しない場合、長時間の停電中にバッテリーが放電してしまうことがある。放電後は十分な充電時間が必要だが、不十分な充電状態でUPS本体の瞬停対応運転等を開始した場合、所期のバックアップ時間が確保できなくなる。また、サーバ・PCなど正常にデータのバックアップがされずに異常シャットダウンの可能性がある。
(2)頻繁にバックアップ運転をした場合、バッテリーの寿命が極端に短くなることがある。
なお、長時間バックアップできる機種、サーバシャットダウン機能を有する機種などについては、取り扱い説明書に従い正しく使用して欲しいとしている。