コグネックス(東京都文京区本駒込2―28―8、TEL03―5977―5409、島清史社長)は、整備を進めている販売代理店経由の売り上げを2010年度の3・5倍に続き、11年度は2倍に拡大する。
同社は、09年度から三菱電機と提携し、三菱の販売チャネルを「ASPルート」として活用しており、現在25社が契約している。
10年度は、ASPルートの売り上げが前年度比3・5倍と大幅に増加、売り上げにプラス効果をもたらした。
同社ではビジョン関係の大口及びターゲットユーザをピックアップし、代理店と一体となった営業展開を行っている。
「代理店のビジョンシステム技術者を130人に増やし、代理店営業社員も900人にトレーニングを行って営業の層が厚くなっている。これらの社員と当社の社員がペアを組んでユーザー訪問していることが成果に繋がっている」(島社長)と言う。
また、ビジョンシステムに加え、欧米ではトップシェアを有するバーコードシステムでも、新製品が昨年頃から伸び始めている。「バーコードは日本市場ではシェアが低く、力もあまり入れてこなかったが、画像認識を使ったバーコードスキャナが市場での評価を高めている」(同)。
新製品としてデータマン500を発売したが、高速読み取りができるレーザー方式に比べ、読み取り精度も高いことから、特に物流分野での普及に期待している。
島社長は「日本から海外へ生産を移す流れが増えているが、日本でのものづくりを維持するためにも、ビジョンシステムなどを普及させる必要がある。幸い画像システムの価格も下がってきており、導入しやすくなっている。また、位置決めを画像で行うなど、従来のメカニカルな方法から変化するなど、ニーズも多様化し、大きなビジネスチャンスが到来している」と意気込みを語っている。