横河電機は、レンジフリーコントローラFA―M3のCPUからのデジタル制御信号をアナログ信号に変換して駆動機器に出力するアナログ出力モジュール2種類=写真=を14日から発売した。
価格は出力点数4点が9万円、8点が17万円。電源・CPU・ベース・入力/出力モジュールを1システムとして、2011年度3万システム、12年度5万システムの販売を計画。
新モジュールは、デジタル制御信号をアナログ信号に変換するD/A時間を、業界最速の4μ秒と他社品に比べ5倍に短縮した。複数の出力端子を持つ出力モジュールでは、出力端子ごとに異なる信号を出力する時の出力時間の短縮が求められていたことに対応したもので、同社が昨年11月に新発売したFA―M3VのCPUと組み合わせ使用することでさらなる高速処理化が可能になり、生産性向上に大きく貢献する。さらに、業界で初めて同一モジュール内で使用中の全出力端子を同時に信号出力できる同期更新機能も搭載しており、この場合でも全8チャネルを同時に変換出力してもわずか20μ秒の高速出力が可能となり、生産性の大幅向上に繋がる。しかも、出力レンジはソフトウェアで設定できる。
また、分解能は16ビットを実現しており、電圧出力では最高0・2mVの高分解能が可能なほか、精度も電圧出力でプラスマイナス0・1%FS、電流出力でプラスマイナス0・2%of
FSで信号を出力し、生産設備の正確な制御を実現。FA―M3シリーズは、電子部品・電子機器組立装置、半導体製造装置を制御するPLC(プログラマブルコントローラ)として、「速い・小さい・賢い」を特徴に販売実績を伸ばしている。昨年発売のFA―M3Vは、100Kステップを1msのスキャンタイムで演算できる高速処理が大きな特徴のひとつであるが、今回発売のモジュールも「速い」を追求しており、一体使用で生産設備の高速化・高精度化の効果がさらに高まる。