NECは、3台のHDDに同時にデータを格納する「トリプルミラーリング機能」により耐障害性を高めたモデルなど、省スペース型ファクトリコンピュータ「FC98―NXシリーズ
FC―E21G」=写真=の販売を開始した。販売価格は42万8000円から。今後5年間で3万台の販売を計画。
新製品に搭載した「トリプルミラーリング機能」は、新開発のミラーリングインターフェースボードにより、CPUに負荷をかけずにHDD3台に同時にデータを格納できるトリプルミラーリング機能を実現している。従来モデルで行っていたHDD2台でのミラーリングと比べ、HDD障害に起因するシステム停止のリスクを大幅に低減することが可能になった。
また、全モデルで第2世代インテルCorei7プロセッサー(2・10GHz)を採用しており、従来モデル比で処理性能を約2・5倍に向上するとともに、チップセットにはモバイルインテル(HM65
Express)を採用するなどマルチタスク環境などCPUにかかる負荷が大きい場面でも高い処理能力を発揮する。
さらに、3つのドライブスロットを搭載し、2つのスロットにはHDDまたはSSDを、残り1つのスロットにはHDD・SSD・光学系ドライブのいずれかを搭載することができる(購入時に選択)。
そのほか拡張インタフェースとして、PCI
Express(×4)1スロット、PCIスロット(32bit/33MHz)2スロット、USBポートを6ポート(前面2、背面4)、LAN1000BASE―T対応インタフェースを2ポート搭載している。
電力交換効率を従来機種から約20%改善した電源ユニットを採用し、不要なエネルギー消費を抑えるとともに、発熱を低減することにより電源ユニットの長寿命化も実現している。
ファクトリコンピュータは、半導体・精密機械などの製造装置・検査装置や、ビル・公共施設の監視制御システムなどの分野で利用されており、24時間連続稼働を支える高い信頼性と、長期供給・長期保守が求められている。