PLC(プログラマブル・コントローラー)は、国内外の旺盛な設備投資と工場以外への用途拡大などに支えられ、市場が大きく伸びている。パソコン感覚で使えるようにプログラマブル言語も多様化し、使用する世代、用途に応じた選択幅が広がっている。
半導体技術などの進歩もありPLCは、高速処理化と小型化、高機能化傾向が著しく進んでいる。
最近発売のPLCは、基本命令処理が3・75ナノ秒と一段と高速となっており、100キロステップのプログラムを1ミリ秒で実行できる。しかも、プログラムや信号入出力のリフレッシュも、100マイクロ秒周期で行い、位置決め指令などの時間短縮が図れるほか、位置決め制御などに有効な64ビット整数演算命令や倍精度浮動小数点演算命令もサポートし、高い精度の高速演算が可能となっている。処理速度の高速化は、複雑な演算(応用命令)を短時間に処理でき、機械制御も安定化する。
同時に、ネットワークサービスでスキャンタイムの不安定動作の低減にも繋がる。
アナログデジタル変換や位置決め、温度調節、高速カウンターなど周辺のモジュールも高機能化を強めており、CPUの高機能化と合わせて一層使い易さが増している。
一方、プログラミング言語は、シーケンス用言語であるラダーのほかにIEC61131―3に基づいたストラクチャードテキストなどを使ったパソコンが苦手な用途・現場でも使用が増えている。機械安全ニーズに応えて、セーフティPLCの発売も増えている。