産業(FA)用コンピューターは、高温・多湿、油滴・水滴が飛び散るなどの過酷な使用環境下でも24時間連続稼働にも耐えられる製品を、長期間安定的に供給することが求められる。
製品の傾向は、小型・薄型・軽量化、処理スピードの高速化、メンテナンス性の良さなど、使いやすさと設置制約をなくすための開発が著しい。
CPUはPentium43GHzクラスを搭載した製品が主流であったが、最近では最先端のデュアルコアCPUや、メモリ2GBクラスのハイスペックな製品が求められている。インターフェイスについても増設コストを少しでも減らすために豊富なシリアルやUSB、拡張スロットを持つことが必要とされている。最近の主流としては、インテルのデュアルコアCPU
CoreTMDuo2GHzクラス、チップセットには945GME以降に対応した製品に焦点が当たっている。
また、Windowsだけではできないリアルタイム制御実現に向けて、制御部分はリアルタイムOS処理、これ以外はWindows
OS側で処理と1台のパソコン上実現する動きも強い。
熱対策や防塵では、熱分布を計算した基板や筐体設計で放熱効率を高める工夫がされ、ファンの吸排気バランスを確保することで塵埃の侵入を防止している。ファンレス化で、静音化と可動部品の削減を実現する傾向も強い。
さらにRAS機能も充実し、システムの動作診断、異常の早期検出・復旧支援を行い、万一の異常発生時にも、業務への支障を最小限に食い止めることができる。