省エネ化促進に大きな効果が期待できるインバーターは、環境問題などとも絡み、市場は安定して拡大している。
最近のインバーターは、性能の向上とともに誰でも扱える操作の簡便性や小型・軽量化、低騒音化、安全性、ネットワーク対応などが著しく進んでいる。なかでも使い易さの向上では、周波数やパラメーター設定がジョグダイヤル式コントローラーを回すだけでできる機種が一般化し、さらにこうした複雑で面倒なパラメーター設定を制御する機器を選択するだけで自動的に設定できる製品もある。
また、配線を簡単にするための着脱式制御端子台の採用も一般的で、パラメーターバックアップ機能付きの端子台を採用している製品は、ユニット交換時に制御配線とパラメーター設定が不要になる。
インバーター各社とも良好なトルク特性をアピールしており、短時間最大トルクを3・7kW以下で駆動周波数1Hz150%から0・5Hz200%が増えている。短時間過負荷耐量も200%で0・5秒から3秒にアップさせ、過電流トリップになりにくくねばり強い運転を可能にしている。
しかし、こうしたなかで過負荷定格を、軽負荷と重負荷に分けることで定格出力電流を調整し、最大適用モーター容量の拡大によるインバーターサイズの小型化使用を可能にしている。
制御するモーターも、誘導モーターだけでなく、永久磁石埋め込み形同期モーター(IPM)や表面永久磁石形同期モーター(SPM)など接続することで、さらに効率的な省エネ化に繋がっている。