分岐点

いま、全国の商社の目は仕入先メーカーに向いている。半導体、マイコン搭載の制御機器の納期が不確定になっているためである。顧客へ正確な回答ができないのもさることながら、メーカーからの情報量不足で、商社を選別し供給しているとの風評さえ、中小商社の間に出始めている。

FA制御機器は成熟段階にあり、当然のことながら新規分野の開拓よりも既存市場でのシェア獲得が優先されている。そのため、「想定外」の特定部品の生産停止による影響に対し神経を尖らし、流通への公平な情報開示が遅れ、商社の不安感を助長させる結果になっている。

ある配電制御システムメーカーの役員は急きょ、韓国へ向かった。電線不足に対処するためで、韓国の電線メーカーとJIS取得の電線を購入することで直談判している。電線の商取引は量が求められるため、役員は制御機器商社と共同で量を消化するという。成功すれば、他の製品も試みる計画である。

納期問題は「製販一体」を今こそ確かなものにする好機に変えられる。一時的に顧客が離れても再び戻るとの確信をもって、砂地に水が沁みこむように、あらゆる媒体を使って2次、3次の商社まで公平に正確な情報を届ける対応が必要である。製販一体が飾り物なのかどうか、商社はメーカーの一挙手一投足を見ている。

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