オムロンの2011年3月期決算は、主力の制御機器3事業が国内外ともに引き続き好調に推移した結果、売上高6178億2500万円(前期比17・7%増)、営業利益480億3700万円(同267・4%増)、税引前純利益416億9300万円(同309・0%増)、純利益267億8200万円(同661・3%増)と、大幅な増収増益となった。
セグメント別状況は、工場自動化用制御機器のIABが国内では自動車、半導体・電子部品業界の設備投資が拡大したことで、センサやコントロール機器が伸長、海外も中国向けにローコストのPLCなど、各地域で売り上げが増加し、2719億円(同33・3%増)となった。
家電・通信用電子部品のEMCは国内が堅調に推移、海外も世界的な猛暑によりエアコン増産などの特需で、家電向けリレーやスイッチが伸長、北米自動車市場の回復などで812億円(14・8%増)、自動車用電子部品のAECは小型車・軽自動車の生産拡大など、国内外で堅調に推移し842億円(同12・1%増)となった。
社会システム事業のSSBは駅務システム事業が拡大して、638億円(同10・1%増)、健康医療機器のHCBは、新型インフルエンザによる電子体温計の需要が落ち着き、606億円(同4・3%減)となった。
12年3月期の業績予想については、震災の影響を早期に見極め、6月中旬を目処に発表する予定だが、第1四半期の売上高見通し1450億円(同1・3%減)のみ公表を行っている。