富士電機の2011年3月期連結決算は、売上高6890億6500万円で前年度比0・3%減、営業利益119億1700万円(前年度9億2400万円)、経常利益72億2500万円(同5億3700万円の損失)、当期純利益151億400万円(前年度比23・5%増)となった。
部門別売上高は、エネルギーソリューションが729億円で同9・1%減、環境ソリューションが2783億円で同3・7%減、半導体が856億円で同21・0%増、器具が655億円で同45・7%増、自販機が858億円で同6・1%減、ディスク媒体が404億円で同9・2%減、その他が1160億円で同2・9%減。
環境ソリューションの中で、産業ソリューションは市況の回復により受注高は前期に対し増加したが、売上高は大口案件の端境期で前期を下回った。営業損益は、売上高の減少と為替の影響等で前期を下回った。
社会ソリューションは、売上高は電源事業の買収効果があったものの、大口案件の減少で前期を下回った。営業損益も売り上げ減と価格競争激化の影響により前期を下回った。輸送ソリューションは、インバータを中心とした搬送システムで国内市場ではポンプや空調市場が堅調に推移し、海外市場では中国を中心としたアジア市場の設備投資等の牽引により売上高、営業損益とも前期を上回った。この結果、同部門の営業損益は30億円と、36億円悪化した。
器具は、国内市場で中国を中心としたアジア向け工作機械などの機械メーカー向け需要が前期に比べ大きく拡大し、海外市場も高い成長力を継続する中国を中心とするアジア向け需要が前期に比べ大きく拡大した。営業損益も、売り上げ増加に伴う増益効果に加え前期の事業構造改革の成果により、大幅に改善し、前期比76億円増の29億円と黒字になった。
なお、12年3月期業績予想は、東日本大震災の影響から現時点で算定が困難として、第1四半期決算発表時までに公表する。