山武の2011年3月期連結決算は、売上高2192億1600万円で対前期比3・3%増、営業利益148億9600万円で同20・3%増、経常利益148億9100万円で同17・8%増、当期純利益79億2800万円で同27・0%増の増収増益となった。
事業別売上高は、アドバンスオートメーション(AA)事業が、809億7500万円で同5・2%増、ビルシステム(BA)事業が1021億2400万円で同5・6%増、ライフオートメーション(LA)事業が326億2000万円で同6・0%減、その他が51億2300万円で同3・9%減。
制御機器及び産業システムのAA事業は、工場用制御機器は、半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向けが第2四半期以降、一時的に落ち込んだものの全体的に堅調な売り上げで推移した。素材産業向けのシステム製品は、省エネ投資などに動きがあるものの、全般には小幅な回復で推移した。海外はアジアや南米市場の開拓に向けて現地法人を設立し、拡大に取り組んだほか、タイにアジアソリューションセンター設立など現地顧客ニーズへの対応を進めたことで、全社で同24・3%伸び、比率も1・3ポイント上昇し8・2%になった。また、AAの営業利益は同5・8倍の32億円と大幅に増加した。
12年3月期は、売上高2200億円(同0・4%増)、営業利益130億円(同12・7%減)、経常利益130億円(同)、当期純利益73億円(同7・9%減)を見込んでいる。AA事業は、売上高830億円(同2・5%増)、営業利益34億円(同5・1%増)を見込んでいる。AAの東日本大震災の影響は、設備メンテナンスなどの年間保守契約などが減少になる可能性で、復興需要もあり、プラスマイナスゼロと見ている。