西日本電信電話(大竹伸一社長、以下NTT西日本)と、オムロンはこのほど、環境・エネルギー分野での家庭向け省エネ支援サービスなどを行う合弁会社「NTTスマイルエナジー」(本社・大阪市)を6月1日付けで設立、7月から営業を開始する。新会社は将来的に家庭向けのエネルギーマネジメント(HEMS)などスマートサービス事業や、スマートシティ分野へも進出を図る方針で、3年後の13年度に売上高10億円を上回る規模を目指す。
合弁会社は、NTT西日本のネットワーク技術と、オムロンのセンシング&コントロール技術など、両社のノウハウや強みを活かし、通信と制御を連携させることで省エネ支援や再生可能エネルギーの利用促進サービスの拡大を図ることを目的に設立された。
資本金は4・5億円、NTT西日本が66%、オムロンが34%出資する。代表取締役社長には、現NTT西日本サービスクリエーション部新ビジネス部門担当谷口裕昭部長が就任する予定。
具体的事業として、まず一般家庭の消費電力や太陽光パネルでの発電電力を「見える化」し、家庭内での省エネ及びCO2削減をサポートする各種サービスを提供する。さらに、CO2削減量に応じ環境保全活動へ参加・貢献できる仕組みを提供することなどでエコ生活をサポートする。
内容は、家庭内電力見える化サービスとして簡易電力センサ/表示端末/専用Webサイトを使い、家庭の消費電力量や太陽光パネルの発電電力量を見える化し、省エネを支援するサービスと機器を販売する。消費・発電電力量情報は、クラウド上のサーバーに蓄積、消費ペースなどを表示端末やパソコンで見ることができる。
両社は、2010年8月から法人向けに「エネルギー見える化ソリューション」の販売を開始、10年にはNTT西日本のフレッツとLED照明を利用した新たな排出権認定手法が承認された。今回、法人向けサービスに続き、家庭向けの環境・省エネ支援サービスを提供することで、より一層のエコ社会創造を推進させる。
新会社は今後、両社との連携だけでなく、様々な企業とのアライアンスを推進し、通信と制御を活用したさらなる省エネ支援、再生可能エネルギーの利用を促進するサービス・事業を提供していく方針である。
3年後の13年度に売上高10億円、ユーザー数10万件を上回る事業規模を目指す。