因幡電機産業の2011年3月期決算は、同社がかかわる空調業界が記録的な猛暑によりエアコン需要が急増し、売上高は1699億3100万円(前期比11・7%増)となった。営業利益は76億2300万円(同21・6%増)、経常利益78億2900万円(同17・6%増)、また、純利益は震災による特別損失計上などで36億2500万円(同5・2%減)。
セグメント別売上高は、電設資材事業がエアコンや太陽光発電設備が好調に推移し、1116億円(同4・6%増)、産業機器事業は、制御機器の売り上げ回復に加え、液晶デバイスなど電子部品が伸長し、219億円(同35・5%増)と大きく伸長した。
自社製品事業は、主力製品の空調部材、さらに事業譲渡による春日電機の増収効果などで、362億円(同24・2%増)となった。
12年3月期については、家電エコポイント制度の販売増の反動の悪影響を想定。
また、東日本大震災による影響は、現時点で見積もることが困難と判断、震災による影響額を業績予想に反映しないことで、売上高1700億円(前期と同額)、営業利益75億円(前期比9・0%減)、経常利益77億円(同1・7%減)、純利益42億円(同15・9%増)を予想している。