日本電気計測器工業会(堀場厚会長)は、原子力発電所事故による風評被害を防ぐため、工業製品が放射能に汚染されているかどうかを確認するために必要な測定方法のガイドラインを策定した。
このガイドラインは、海外から日本製工業製品の放射能汚染を懸念する声が出ているのに対し、工業製品に放射能汚染の問題がないことをどのような放射線測定器で確認すれば良いのか等の同工業会への問い合わせに対応したもの。
放射能測定機器が不足していることもあり、同工業会では工業製品の放射能汚染について確認するための一次的な測定方法として、放射線測定器に求められる最低要求仕様と放射線測定方法及び汚染の有無の判断基準について定めた。
ガイドラインでは「放射線測定器に求められる最低要求仕様」として、(1)測定器の種類(2)検出の対象(3)検出の範囲(4)校正、また「放射線測定方法」や「汚染の有無の判断基準」などを示している。
この条件と環境仕様を満たす放射線測定器を使って測定し、測定値がバックグラウンド放射線の3倍を超えなければ、その工業製品については放射能汚染の問題はない(IAEA―TECDOC―1162に準拠)としている。