三菱電機はベトナム・ホーチミン市に、空調システムや家庭用電化製品、FA製品の総合販売会社「三菱エレクトリック・ベトナム社」(関邦彦社長、資本金約6・5億円)を設立した。今年7月から業務を開始し、2015年度には売上高80億円を目指す。
ベトナム市場は、リーマンショック直後の09年もGDP成長率5・3%と高水準を維持している。政府主導の電力や鉄道のインフラ整備、住宅開発など多数の大規模プロジェクトも計画され、一般家庭向けの電化製品や都市開発に伴う電気設備などの需要も拡大するなど、今後市場拡大が期待されている。同社はベトナムで、駐在員事務所(ホーチミン市)や、エレベータ販売の合弁会社メルコ・エレベータ・ベトナム社などで、主に代理店による間接販売を行ってきた。今回設立の新会社を拠点に、代理店との連携強化や直接販売網構築を図り、ハノイなどに事務所を設置することも検討していく。
当初は家庭用エアコンや業務用エアコンなど空調システム、冷蔵庫や扇風機など家庭用電化製品の販売から始め、FA事業については、市場に密着したマーケティング活動や商流の整備を行いながら、12年度までに新会社の中に営業部門を設置する予定。
人員は約40人(12年度)を計画している。