日本電機工業会(JEMA)のSafety
PLCワーキンググループでは、PLC(プログラマブルコントローラ)のユーザ向けに安全PLCの使い方や配線例及びパフォーマンスレベル(PL)の計算方法などを紹介した「安全PLCを用いた機械・設備の安全回路事例集」を作成した。同書では、安全PLCをどのように使用すればよいのか、安全PLCや周辺回路についてPLをどのように計算すればよいのかなどが、具体的な配線例を用いた安全回路事例集の形式でまとめられている。
生産機械や設備の欧州への輸出には、国際安全規格ISO13849―1:2006に基づいた安全基準に適合する必要があるが、12年1月からは、安全基準のPL値の使用が強制化される。個々の機械や設備についてPL値を算出するには、ハードウェア及びソフトウェアの安全制御について熟知する必要があり、これまで、この安全規格に準拠した形での実用的な解説書がなかった。
作成にあたっては、機械・設備メーカ工業会、第三者認証機関、機器メーカ工業会などが協力してのオールジャパンとして取り組んだ。JEMAでは、国際安全規格を主導するために国際電気標準会議(IEC)などへエキスパートを派遣しており、これからも日本発の国際標準化に取り組んでいく方針。なお、内容はインターネット上で公開している。(http://www.jema‐net.or.jp/Japanese/pis/safetyplc.html)