東芝は、米・フォード社が2012年から量産を開始するHEV(ハイブリッド自動車)とPHEV(プラグインハイブリッド自動車)向けに車載用インバーターを供給する。
これに対応するために、2010年度から三重工場に車載向けインバーターの生産ラインの構築を進めてきたが、このほど完成した。生産能力は年間15万台。
今後、製造設備の調整や、自動車メーカーの認定手続きなどを経て、12年4月から供給開始の予定。
東芝は昨年6月にフォード社のHEV、PHEV向けに駆動用モーターを12年から提供することで契約を締結しており、車載用インバーターは、このモーターとセットで納入することになる。地球温暖化防止から、HEV、PHEV、EV(電気自動車)など環境車両に対する関心が高まっており、環境車両向けのインバーター市場も、10年度の約1800億円から20年度には約1兆5000億円に成長することが見込まれている。
東芝は自動車関連事業の海外展開を加速し、鉄道車両事業を含めたモーターやインバーター、二次電池のパワーエレクトロニクス関連事業で15年度までに売上高8000億円を目指す。