国内最大の電気設備機器・資材・工具などの関連総合展示会である「2011電設工業展(ECEMF2011)」(主催=日本電設工業協会)が、5月25日から3日間、東京ビッグサイトで開かれ、9万7141人が来場し、成功裏に終了した。
59回目の開催となった今年は「低炭素社会へ~電設技術とグリーン・イノベーション~」をテーマに掲げ、192社(539小間)が参加した。
東日本大震災が発生した中で、復興支援の一翼を担う電気設備機器業界からも応援しようと急遽、サブテーマとして「元気な日本へ
目指せ復興!」を掲げた。
一方、展示会と併催で行われた製品コンクールも今年で50回目として企画され、47社が参加したが、6月17日に13社の入賞製品が発表された。
このうち、経済産業大臣賞を受賞した河村電器産業の「接触部加熱検知機能付ブレーカ」は、ブレーカ端子接触部のねじのゆるみから生じる異常発熱を接触電圧の変化により検出するというユニークな製品。
今まで検知できなかった微少電流放電を、異常放電発生前の過程に起きる接触電圧の変化を検出することで、早期に端子接続部の異常を検知することができ、着想性に優れ電気火災の防止に貢献する製品として非常に高く評価された。
また、労働安全衛生総合研究所理事長賞を受賞した音羽電機工業の「免雷カウントSPD」は、雷サージのカウント機能とSPD(サージ防護デバイス)の寿命を予知する機能を一体化した電源用SPDで、SPD本体にサージカウント機能と、従来、現場での判断が難しいとされるSPDの寿命判定機能を設けることで、効率のよいメンテナンス作業が可能となり安全性、保守性の向上に貢献する製品として評価された。
そのほかの入賞製品は次の通り。
▽国土交通大臣賞=アモルファス変圧器「SuperアモルファスXHSシリーズ」▽環境大臣賞=ニチコン「太陽電池・蓄電池併設の低圧受電型EV用急速充電システム」▽中小企業庁長官賞=コスモシステム「FRP製軽量基礎架台BASE
CUBE」▽消防庁長官賞=アイホン「高齢者向け集合住宅システムFAGUS」▽東京都知事賞=神保電器「LED証明用2線式逆位相調光器」▽関東電気保安協会理事長賞=日新電機「部分放電検出装置QCM―2」▽日本電設工業協会会長賞=きんでん「折りたたみ式絶縁防護パネル」▽日本電設工業協会省エネ貢献賞=関電工「励磁突入電流抑制型トップランナー変圧器ラッシュKATトランス」▽同低炭素化推進賞=東芝ライテック「E―CORE
LEDライトエンジン」▽同どこでも照らすで賞=九電工「ポータブル電源装置LED照明一体型」▽同安全安心賞=テンパール工業「遮断器一括監視装置」。
同コンクールの表彰式は、7月7日にグランドアーク半蔵門(東京・千代田区)で行われる。