日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、2011年度から12年度までの半導体製造装置及びFPD(フラットパネル・ディスプレイ)製造装置の日本製装置需要予測を発表した。10年度は09年度比72・7%増と両装置ともV字回復で大きく伸びたが、11年度は半導体製造装置が好調を維持するものの、FPD製造装置は低迷が予測され、全体では同4・8%増と伸びが鈍化する。12年度も同様で2・7%増と伸び率は低いものの堅調な成長が予測されている。
10年度の半導体製造装置とFPD製造装置を合わせた販売高は1兆6255億円とV字回復を見せた。半導体製造装置は、同90・2%増の1兆2415億円、FPD製造装置は同33・0%増の3840億円と両装置とも前年度を大きく上回った。
しかし11年度は、半導体製造装置は、同9・0%増の1兆3532億円と堅調に拡大するものの、FPD製造装置はテレビ向け大型パネル用投資が先送りされて低迷し、同8・9%減の3500億円になる。この結果、全体では1兆7032億円になる見込み。半導体製造装置は11年度も大手ファウンドリやMPU/NANDフラッシュメモリーメーカーの前年度を凌ぐ大型設備投資の継続が見込まれているが、FPD製造装置は前年度の過剰投資の反動が出てくる。
ただ12年度は、半導体製造装置は、同0・5%増の1兆3600億円と辛うじてプラスを確保し、FPD製造装置も認可が遅れていた中国での新規ラインへの大型投資が行われて同11・4%増の3900億円と2桁伸長に戻ることから、全体では1兆7500億円の予測となっている。特にFPD製造装置は、中小型パネル向けの投資継続と中国での大型パネル向け投資が見込まれている。
この結果、10年度~12年度の3年間の平均伸長率は3・8%となる。
なお、半導体製造装置及びFPD製造装置の全体の需要は、06年度の2兆3206億円が過去最高である。