アバゴ・テクノロジー(東京都目黒区青葉台4―7―7、TEL03―6407―2704、米山周社長)は、業界最高レベルの高分解能を誇る磁気式エンコーダーIC「AEAT―6600―T16」=写真=を発売した。価格は960個(チューブ10本)購入時で1個6・5ドル。
新ICは、一体型ホール素子アレーとアナログフロントエンド及び、デジタル信号処理を単一デバイスに組み込んだシステム・オン・チップ。ロータリーエンコーダーとして、パルス数をカウントして相対位置を算出し原点信号の付いたインクリメンタルと、絶対位置を直接出力できるアブソリュートの両機能に対応しており、インクリメンタルでは1回転あたり最大1024パルス、アブソリュートでは同最大16ビットの分解能を有する。
しかも、ユーザー側でエンコーダーの分解能設定や入出力インタフェース選択、ゼロ点位置合わせ、原点位置合わせなどができるプログラミング機能とツールがあり実装後に簡単にカスタマイズすることが可能。
また、モーション用途では独自の磁気技術により、大きな軸方向磁気ギャップと半径方向変位を確保して容易な取り付けを実現し、非接触動作で優れた再現性と高耐久性が可能となっている。
さらに、電源は3・3V及び5Vに対応し、動作温度範囲もマイナス40℃~プラス125℃と非常に広い、形状も薄型・小型サーフェスマウントパッケージであるなどの特徴を持つ。
主な応用例として接点式ポテンショメータの寿命、再現性、温度特性などの課題を、非接触式の特性により完全に解決できる。ロボット、モータのフィードバック、バルブ制御、医療機器などの用途に最適。
なお、20日から開催のテクノフロンティア展に出展・展示する。