最近、あいさつ代わりに、放射能に汚染された藁を食べた牛から基準値以上の放射性セシウムが検出されたのを話題にしているが、酪農家にとっては死活問題である。米も野菜も水も遠く離れた産地の物を選ぶ傾向がある。国内の意識がそうなのだから、海外では「MADE
IN
JAPAN」の信用まで薄れている。
先日会った韓国企業の経営者は、工業用・産業用製品で「MADE
IN
KOREA」が通用すると語った。その会社は日本企業からの受託生産で年商32億円であるが、もっと伸びるという。その訳は、日本から海外に輸出すると関税が掛かるが、韓国で生産し「MADE
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KOREA」として直接輸出すればコスト競争に勝てる。
確かに、韓国は経済連携協定(EPA)や環太平洋経済連携協定(TPP)で日本の先を行く。加えて、ウォン安なのだから、韓国企業に生産を委託し、輸出先の国へ直接送れるメリットは大きい。もはや、「ブランド力」が「MADE
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JAPAN」と並走、否、追い越す時代に入った様相である。
日本製世界地図は日本が真ん中に納まっているが、世界の国々は中国の世界地図を眺め、策を講じている。存在感の薄れる「MADE
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JAPAN」の復活を願っているが、そのカギは、消去法でいくと「省エネルギー」であり、第一次オイルショックを世界に先駆けて克服した制御機器の登板である。