安川電機は、市場が拡大する中国でのサーボモータ/サーボアンプの需要に対応するために、中国・瀋陽工場の生産能力増強に着手した。現在の第1工場の生産能力増強工事と新たに第2工場建設工事にも着手し、2013年度にサーボモータとサーボアンプで現在の約5倍の各月産10万台体制を確立する。人員も350人から700人に増員し、売り上げも12年度200億円、13年度300億円を目指す。
第2工場は2階建て延べ床面積約1万平方メートルで、来年夏に稼働する予定。新工場では今まで日本から送っていたサーボモータ部品も、現地での資材調達と加工ができる設備を導入してモータの一貫生産体制を構築する。また、工作機械向け主軸モータの生産設備も導入する。総投資額は約70億円。
同社は、サーボモータ/サーボアンプの生産を東京工場(埼玉県入間市)、中国・上海工場に加え、10年6月から瀋陽工場でも開始している。
中国では工作機械を始め、食品機械、印刷機械などでサーボモータ/サーボアンプの需要が高まり、タイムリーな供給体制が求められている。
同社は中期経営計画「Challenge100」(09~12年度)で、アジアを中心とする成長市場での積極的な事業展開を推進している。中国での生産能力の増強は、顧客への安定的供給を確立して、市場での優位性の発揮につながるもので、これにより拡販に弾みをつける方針。