サンセイテクノス(大阪市淀川区西三国1―1―1、TEL06―6398―3111、浦野英幸社長)は、企業の質と付加価値の向上を目指すため、産学連携への取り組みを深めている。このほど、関西大学社会連携部産学官連携センターが実施している「関西大学次世代経営者塾」の取り組みの一環として、同社の物流センター及び南大阪ファームにおいて、施設見学会と講演を開催、大きな反響を呼んだ。
同社は、以前から「知」の部分において大学など外部との交流を図り、産学の連携を推進してきた。一方、関西大学では次世代経営者塾と題し、昨年度から関西圏の中小企業の若手経営者、次期経営者のスキルアップと情報交換を目的とした展開を行ってきた。
同社と関西大学は昨年から関係が構築され、関西大学側も同社の経営理念・企業文化を高く評価してきたことから今回、同大学の要請に基づき、8月3日に施設見学会と講演の開催が実現した。
当日は塾生として企業から10人、関大経済学部の教授と准教授、社会連携部から3人の計15人が参加。午後2時から南大阪ファームと物流センターの見学のあと、午後4時から同社取締役浦野俊明経営企画室長が「ファームの取り組みを軸にした人間教育について」と題し、講演を行った。
同社は「企業文化はファーム活動を通じても培われる」としており、講演では、農作業や共同作業を通して「ものづくりの心」を体得することや、社員間のコミュニケーション促進、創業からの苦労を疑似体験するという点に触れ、こうしたことを通じて人材開発と、独自の企業文化が形成されるという説明を行った。
講演後は約40分にわたって質疑応答がなされるなど、出席者の関心の高さが伺えた。また、懇親会ではファームで収穫されたぶどうなどが振る舞われた。
同社、同大学とも、今後も連携を深めたいとしており、共同研究・講演など様々な交流が行われる予定である。