総合生産制御システムの機能を強化 横河電機処理速度を従来比3倍に向上高速制御バスで通信速度アップ

横河電機は、統合生産制御システム「CENTUMVP(センタムブイピー)」=写真=の機能を強化し、今月から販売を開始した。販売目標は2011年度910システム、12年度940システムを予定している。

機能強化は、業界最高クラス性能のフィールド・コントロール・ステーション(FCS)を開発し、制御の処理速度が同社従来製品比3倍、アプリケーション容量が同2倍を実現した。

また、高速制御バスVnet/IP(ヴイネット・アイピー)を制御バスのラインナップに追加、伝送速度1Gbpsのイーサネットをベースとした実時間性、高信頼性、オープン性を併せ持つことで、FCSとヒューマン・インターフェース・ステーション(HIS)などとの通信が高速化し、FCSが処理した大量の情報も実時間性を維持して伝送できる。Vnet/IPは、国際標準IEC61784―2として承認されている。

さらに、システム統合を実現する統合ゲートウェイステーション(UGS)により、プログラマブル・コントローラ(PLC)などで制御している工程でも「CENTUM
VP」で操作監視することが可能になるため、操作画面の見た目や操作方法が統一され、運転員はシステムごとに異なる運転方法を習得する必要がなくなる。

OSは、Windows7に対応している。

同社は、制御事業のビジョンとして「理想の工場(VigilantPlant)」を掲げており、プラント操業にかかわる全ての人々に必要な情報が行き渡り、外部環境の変化にも俊敏に対応でき、生産活動が滞ることなく回りつづけ、設備も人も将来に向けて着実に進化を続けていくことができる操業の全体最適化の実現を目指している。

このビジョンでは、安全の確保、設備の最大活用、生産の改革、ライフサイクルの最適化と4つの切り口から、理想の操業を実現できるソリューションを提供していく。

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