エレクトロニクス商社の三誠(東京都文京区2―24―13、TEL03―3834―3171、足立哲雄社長)は、今年度(2011年度)を最終とする中期3カ年計画を展開しているが、その中核となっているのがISO9001(2008)に基づく経営計画の推進だ。
同社は、商社としていち早くISO14001を00年12月に、9001(2008)を09年12月にそれぞれ取得し、国際規格に則った経営を行っている。
ISO手法による経営は、「拡販活動の推進」を基本にしながら、顧客満足調査や顧客からの苦情対応、返品件数削減、売掛金検収差異の削減や過剰先行在庫の削減などの実現に取り組む。「この各項目を実現していく中で、全顧客の製品や部品の使用実態が把握でき、それにどう対応していくかの分析と方策が立てられる」(足立社長)という。
同社では毎月1回、全国16拠点と子会社の責任者を集めた会議を開いているが、ここでPDCAの状況を徹底して討議しており、「より具体的な目標を持つことで全社員の結束につながる」(足立社長)。
同社は60年4月の創業から昨年50周年を迎え、今年度から51期目に入った。今年3月に発生した東日本大震災によって「企業存続に向け、次の半世紀を考える機会になった」(足立社長)として、BCP(事業継続計画)の策定にも取り組んでいる。
なお、同社の11年3月期単独売り上げは113億円、経常利益は2億4900万円で、今期は2桁の増収を目指している。