東芝産業機器製造は、中国の「エネルギー効率標識実施規則」で規制されているGB18613―2006「中小型三相非同期電動機のエネルギー効率限定と効率等級」のGB2級の認証を取得した。
これを機に、同社と中国でのモータの製造現地法人「東芝大連」は、日本からの機械組み込み品を含めた中国市場向けモータの販売を、現在の月約1万台から2015年度までに5倍の同約5万台まで高めることを目指す。
世界の総消費電力量の40~50%を占めるといわれる三相モータは、97年に米国で発効された「エネルギー政策法」(EP法)での効率規制を皮切りに、カナダ、豪州、韓国、ブラジル、EUなど世界各国で高効率モータの製造を義務付ける規制が行われている。
中国でも同様に今年7月1日からGB2級の認証取得と専用の効率ラベル表示が義務付けられ、この認証がなければ中国国外からモータ単体及びモータを組み込んだ機械が輸入できなくなっている。
IEC規格では、モータの効率をIE1(標準効率)、IE2(高効率)、IE3(プレミアム効率)、IE4(スーパープレミアム効率)の四つに分類しているが、GB2級は中国独自の規格で、IE2とIE3の間のレベル。
なお、同社は高効率モータの製造を積極的に進めており、昨年9月に操業を開始したベトナムの東芝産業機器アジア社では、北米向けで現状の最高規制レベルであるNEMAプレミアム(IE3)や、豪州向けのAS高効率モータ(IE3)でも生産を開始している。
今後も同社は各国の規制に応じた製品の開発、認証取得を積極的に進め、モータ事業を積極的に展開していく方針。