オムロンは、製造装置への組み込み時間を大幅に短縮するPCベースの画像処理システム「PC
Vision
FJシリーズ」=写真=として、オールインワンビジョンシステム/カメラ&ソフトウェアビジョンパッケージを発売した。すべてオープン価格。
新製品は、同社の画像処理のノウハウを、パソコンベースのアーキテクチャで使用できる新しい画像処理システム。自由度の高いPCベースの画像処理システムと、オリジナル処理の設計をサポートするソフトウェアで、開発期間を大幅に短縮する。コントローラ部にIntelのCore
i5を採用、高速な計測処理を実現。またOSは、Windows
Embedded
Standard(R)を採用。
ユーザーのソフトウェア資産との親和性が高く、従来のPC資産がインストールして使用できる。例えば、ロボットコントローラのドライバやプリンタドライバ、画像処理の計測結果の解析ツールなどのソフトウェアもインストール可能。
画像入力、サーチ・エッジ位置計測など検査・計測処理、結果出力など画像処理検査に必要な項目をパッケージ化。検査内容に合った処理項目を順番に並べるだけで処理フローが完成。画像入力処理や計測、条件分岐、演算など複雑な処理がプログラムレスで簡単に行え、画像処理フローの開発期間と工数を大幅に削減する。
さらに、導入先の運用に応じたオリジナル画面もプログラムレスで簡単に構築できる。セキュリティ対策では、管理者用・オペレータ用など使用者ごとに画面の切り替えができ、よく使うボタンだけを表示し誤操作を防止する機能も搭載している。
照明の変動や、金属面で発生する外乱光を自動的にカットする独自のHDR(ハイダイナミックレンジ)センシング機能を搭載。照明調整に時間をかけることなく、シンプルな照明環境と簡単な設定で安定したカメラ画像入力が可能。
RGB各256階調、合計1677万色をフルカラーで取り込み、高速処理する画像処理技術は、人の目と同じ状態で色情報を処理。自然光に近い照明下でも安定して計測できる。1600を超えるライブラリを持った画像処理システムが効率的に構築できるソフトウェア「HALCONライセンス」を搭載。FJシリーズのユーザインターフェイスと組み合わせ使用することで、アプリケーション解決力が広がる。
接続保障カメラ(カラー・モノクロ)は、500万/200万/30万画素、30万画素高速、30万画素小型。
なお、画像処理プログラミング用の開発環境用として、機能のサンプルコードや、すぐに使えるGUIのパーツサンプルを搭載した開発環境ソフトウェア「Application
Producer」も同時に発売した。