【名古屋】お堅いイメージのある業界団体の長というと、ほとんどの場合が男性だ。しかし、このほどCC―Link協会(CLPA、名古屋市北区大曽根3―15―58大曽根フロントビル6階、TEL052―919―1588)の事務局長として、中村直美氏が就任。女性ならではのソフトな人当たりで、CC―Linkの普及に一役買っている。中村氏に今後の展開や抱負について聞いた。
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CC―Linkは、FAシステムにおいて制御と情報のデータ処理を同時に高速で実現できるフィールドネットワークシステム。これに対応する機器の供給やシステム構築を支援するパートナー企業の数がこのほど1500社を突破した。
「私をはじめ協会のスタッフが大幅に入れ替わった節目の年に、1500社という数字を達成できた。今後は国内だけでなく海外に向かって伸長していきたい」とグローバル志向について語る。
特に、中国、韓国、インドなどアジア地域を中心にパートナー企業の獲得に注力していく。
「中国、韓国などは新しいものや先進テクノロジーに対して貪欲で、日本が今何に力を入れているかに非常に興味を持っている。そこで、自動化、省エネというキーワードに結びつくフィールドネットワークにも関心を示している。この機会に技術的トップレベルにある日本のCC―Link対応機器、パートナー企業と一緒に海外に出て、普及を図る」
CC―Link対応機器は、全てが協会のコンフォーマンステスト(適合性試験)に合格しており、伝送速度など高い技術水準を実現、使いやすさも世界的に認められている。
「特に海外では、品質はもちろん、低価格のケーブルなど価格への要求も高いので、幅広いラインアップのデバイス機器でユーザーの要望に応える」という。
一方、国内ではCC―Link対応のFA関連システムは、かなり普及しており、今後はデータ伝送速度1Gbpsというさらに高速大容量の「CC―Link
IE」を推進していく。
間もなく、モーション機能を追加した「モーションネットワーク
IE」も発表する予定で、これにより、同一ネット上で、コントローラ分散制御、I/O制御、安全通信制御、モーション制御が混在可能となる。
「CC―Linkは、高度なFA制御をさらに利用しやすくし、世界中のものづくりを高度化する。5年以内にはオープンネットワークシステムのグローバル
No.1を目指す」と中村事務局長は今後の展望を意欲的に語っている。