富士電機は、「コンパクト型長時間バックアップ電源システム」の販売を開始した。小規模のデータセンターや携帯電話基地局向けに提案し、2年間で10億円の売り上げを見込む。
同社では、コンパクト発電装置「EMPシリーズ」とミニUPS「GXシリーズ」「EXシリーズ」の組み合わせによる適合試験を行い、発電装置の周波数精度とUPSの検出機能の改善を施すことで最長72時間の連続運転で問題がなく、安定的な電源供給が可能なシステムを確立した。GXシリーズとEXシリーズのミニUPSに、EMP5305、EMP5310、EMS5310のコンパクト発電装置3機種をそれぞれ組み合わせたシステム仕様を提案する。
データセンターなどの情報インフラにおいて、コンテナ型などの小規模化が進みコンパクトなバックアップ電源システムが求められてきた。ミニUPSと小型発電装置の組み合わせによるバックアップ電源システムが必要となっていたが、これまでは小型発電装置は周波数の変動が大きく、UPSの検出機能との整合性に難点があった。
今回の新システムの確立により、データセンターをはじめ、携帯電話基地局、地上波デジタル中継局、防災無線基地局、交通信号機など、既存・新規ルートの開拓を進めていく。