オプテックス・エフエー(小國勇社長)は、国内を中心に自社ブランド製品の売り上げ比率の拡大、さらに国内に新しく10の営業拠点を設置するなど、営業・開発スタッフの大幅な拡充を行い、5年後の2016年に売上高100億円を目指す。
同社は、ここ数年イノベーション新製品の開発に注力、高精度の変位センサやレーザセンサ、市場シェアトップの画像センサ、さらに新技術を搭載した画像処理用LED照明機器など、自社ブランド製品の拡充を行ってきた。
今年1月には、業界最長の検出距離40メートルを実現したハイパワーのファイバユニット、ドイツ規格IP69Kを実現した高耐久性の光電センサを発売。6月には同社の画像センサ「CVS」全シリーズのリニューアルを完了。視認性や操作性が向上したほか、CVS2―Rシリーズはコストパフォーマンスの高さから、映像情報アワードで銅賞を受賞した。
7月に発売したセンサコントロールユニットは、同社の変位センサと三菱電機のPLCへの直接接続を可能にし、処理速度の向上と大幅なコストダウンを実現し、注目されている。
こうした画期的な新製品のもと、同社では今後、本格的に事業の拡充を推進し、16年度に100億円の売り上げを目指す。目標実現のため、売上高に占める自社ブランド製品の比率を約70%まで引き上げる。
現在、同社の売上高比率は自社製品が50%で、残りの50%は業務提携会社である独SICK
AG社の製品であるが、今後、国内の販売を中心に自社ブランド製品の売り上げ拡大を進める。このため、同社では思い切った投資を行い、営業・開発スタッフの大幅拡充を行う。具体的には、今後5年間で約100人の増員を行うとともに、国内に新しく10の営業拠点を早期に設置する。
その第1弾として、半導体や太陽電池、二次電池、電子部品など活発な需要が見られる九州地区に、九州営業所(福岡市中央区天神3―9―25、〓092―739―6230)を10月3日に開設する。
これまで九州地区は、同社本社(京都市)が営業を行ってきたが、営業所開設により、営業活動の一層の効率化と、より顧客に密着した提案型営業を展開する。
さらに、海外の販売強化にも取り組み、近々中国に駐在所を設置する予定である。こうした人員拡充と新拠点構築を滞りなく進めるため、次代を担うマネージャー層の育成を図る。現在30~40代の社員の中から有望な人材を選抜し、教育研修に力を入れて取り組んでいく方針である。
なお、同社の11年12月期第2四半期は、SICK社向け汎用センサを中心に海外販売が堅調に推移、国内売り上げは二次電池や半導体・液晶製造を中心に、特定用途向け変位センサやレーザセンサなどが好調に推移した。また、技術開発に注力した画像処理用LED照明も好調に推移した。
この結果、第2四半期の売上高は23億9500万円(前期比16・6%増)、営業利益3億500万円(同52・3%増)、経常利益3億2600万円(同50・3%増)、純利益1億8900万円(同66・9%増)と大幅な増収増益となった。
通期は売上高48億円(同6・4%増)、営業利益5億5000万円(同9・2%増)、経常利益5億8000万円(同5・6%増)、純利益3億5000万円(同12・6%増)を予想。