次世代エネルギー・社会システムの構築へ横浜市、愛知県豊田市、京都府けいはんな学研都市、北九州市で実証実験が行われている。大量供給の電力会社と地域、企業、家庭の発電力を相互に融通し合う試みである。電力会社からの一方的な供給から需要家との双方向へ体制を変換するわけである。
エネルギー共生社会ともいえる。その実現には、電力線と通信線の共用化、発電の効率化、蓄電能力増強、送配電効率化、受配電制御、電力監視制御、集光・制御などのハード・ソフト開発が必要である。関連技術者にとってはわくわくするテーマである。この受け皿を狙って多くの企業が単独ないし共同で参入しつつある。
植物の自己集光とエネルギー消化機能を解明し、次世代エネルギー機器に応用する開発も進められている。人間自身も植物の機能を装備するときが来るかもしれない。自転車や自動車が自己発電するように、人間自身から出るエネルギーを活用した衣服が登場し、夏は涼しく、冬は暖かい快適な生活環境が訪れる。
新エネルギー関連は今後、世界で開発競争が盛んになる。起業する開発者が続々出て、活気に満ちた社会の出現を想像すると楽しい。モノ造りは既存の製造業に任せればよい。が、まがいモノも出てくる。その目利きの役目はFA制御商社が適している。地域や異業種交流で培っている商社の出番がいよいよ来た。