因幡電機産業は、リン酸鉄を用いたリチウムイオン二次電池を採用し、高い安全性と大容量・急速充電を実現した「業務用・家庭用リチウムイオン蓄電池」=写真=を発売した。オープン価格で、市場推定価格は100万円前後。
東日本大震災以降、非常時の停電・節電対策として、蓄電池の需要が急速に高まっている。新製品は、同社と台湾の半導体・電子部品メーカーである「Pan
Jit」グループ(Jason
Fang代表)との共同開発によるもので、日本市場向けに因幡電機産業の自社ブランド「Abaniact(アバニアクト)」で販売する。
家庭用電源コンセントから、2・5時間で電池容量2・3kWhの95%を急速充電する。ノートパソコンなら約20時間、冷蔵庫なら約5時間稼働できる。1・5kWの高出力により、複数の機器が同時に使用可能。出力用コンセントは4口装備、ノートパソコンやプリンタ、ルータなどに同時に電源供給できる。
リン酸鉄を用いた二次電池を採用、安全性が高く家庭でも気軽に安心して使用できる。
残り時間が一目で分かる電池残量表示機能付きで、目安時間の表示と%表示の同時表示で分かりやすい。
サイズは幅330ミリ×奥行き640ミリ×高さ560ミリ、重量は約82キログラムで、キャスターが付いており、移動や持ち運びに便利。オフィスや家庭の防災用、節電対策用として有効である。
応用例は、深夜に充電し、ピーク時に電力を使用するピークカット使用や、家庭での電化製品の停止の防止、施設・店舗での空調維持、飲食店の冷蔵庫・冷凍庫・POSシステムの維持、オフィスのパソコン・サーバ・通信機器のバックアップ電源など。
なお、Pan
Jitグループは、1986年設立、資本金は37億台湾ドル、半導体・電子部品製造のほか再生可能エネルギー関連事業を行っている。