11月16日から3日間、2年ぶりに開催される「SCF(システム
コントロールフ
ェア)2011」は、リーマンショック後順調に回復を見せているFA市場にとって、次への飛躍に向けた起爆剤として大きな役割を担っている。
3月の東日本大震災によって大きな影響を受けている日本経済にとって、ものづくりのサポートインダストリーとしてのFA機器は大きな推進力を果たしている。FA分野を取り巻く市場環境は今のところ前年同期を上回る状況で推移しているものの、タイの洪水被害、依然高止まり状態が続く円高、ギリシャをはじめとした欧州の経済不安など先行きが読み切れない部分も多い。この中でFA機器へのニーズも変化が見られ、省エネ・節電に加え、ローコスト化の追求が一層顕著になってきている。
SCF2011は、こうした多様な課題解決に向けたソリューション展示が予想されている。
電力危機から省エネ・創エネを支援する電力モニター、計測機器、デマンドコントローラ、省エネモータなどの新製品が出展されることで、CO〓削減など地球温暖化防止につながる。また、最適な制御技術・ドライブ技術など、高品質・高精度な先端ものづくり技術への貢献につながる展示も見逃せない。
さらに、安全関連機器、高速・高機能ネットワーク製品などで、入力から出力までシームレスにつながる提案も各社から活発に提案される。
東日本大震災で今回緊急に設けられたテーマ「がんばろう
日本のものづくり」に即して、生産現場の見える化を実現加速する技術や、工場やビルでのエネルギー消費管理に向けたエネルギーマネジメントシステムによるソリューション技術提案も大きな見どころといえる。
SCFの出展対象品目は、FAコントロールシステムおよび機器(プログラマブル・コントローラー、FAコントローラー/FAパソコン、プログラマブル表示器、プロセス入出力装置/エンジニアリングワークステーション)、情報伝送装置および周辺装置(FA用情報伝送装置、光ファイバー/レーザー応用情報伝送装置/各種自動監視装置/情報伝送用周辺装置)、FA用ソフトウェア(アプリケーションソフトウェア/AI応用ソフトウェア/情報伝送用ソフトウェア/その他FA関連ソフトウェア)、CAD/CAMシステム・関連機器(CAD/CAMシステム、画像処理システム)、自動認識装置・自動検査装置(ビジョンシステム/各種センシングシステム/自動検査システム)、駆動制御装置(インバーター、サーボ、各種駆動装置)、制御コンポーネント(制御用リレー/操作用スイッチ/検出用スイッチ/非接触型センサー、制御用ボード/調節機器)、アクチュエータ(各種モーター/その他アクチュエータ)、電源装置・機器(無停電電源装置/スイッチングレギュレーター/電源フィルター、その他電源装置)、配電機器、安全制御機器、IT応用システム・機器(リモート監視制御/RFID/無線機器/パケット通信)、関連システム・機器(省エネ・新エネ装置・機器/環境装置・機器/省配線機器/セキュリティ機器/監視・保全システム機器)などとなっている。
フィールドネットワークやモーション、セーフティなどのオープン化を進める関連団体として、EtherCAT協会、ODVA、sercos
international、CC―Link協会、日本AS―〓協会、日本電機工業会ネットワーク推進特別委員会、日本プロフィバス協会、PLCopen、セーフティネットワークジャパン、MECHATROLINK協会など、主要なところはほぼ出そろう。特にイーサネット技術を活用した提案が注目を集めるものと見られる。